CHARACTER DESIGN 透明麻雀のキャラクター
- Stable Diffusion 1.5
- ComfyUI
- img2img
- 加筆・レタッチ
- キャラクターデザイン
OVERVIEW
プロジェクト概要
課題
このゲームのキャラには条件が3つ重なっています。中華風の衣装であること。 卓に並べても牌の情報を邪魔しないこと。 席アイコンまで縮めても誰か分かること。 生成AIに投げるだけではこの3つは揃いません。衣装の構造は出すたびに変わりますし、 手のような難所は崩れます。そもそも頭の中にある服が出てきません。
目的
AIを「絵を出す機械」ではなく「下地を出す道具」として使いました。 出てきた絵の上から衣装を描き足し、苦手な手は自分で描いて渡し、直したい箇所を手で描いて指示に戻します。 この往復を繰り返して狙った1枚に寄せています。 最後の1枚もAIのレンダリングではありますが、その入力には自分で描いた絵が入っています。 何も足さずに出たものは1枚も使っていません。
PROCESS
制作プロセス
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BASE
狙いに近い構図・体型・色が出るまで生成を回す。ここではまだ衣装の細部を求めない。
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PAINT OVER
自分で描き足す。衣装の細部も、AIが苦手な手も、この段階で自分が描いて渡す。
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DIRECT
直したい箇所を手で描いて指示に戻す。目の不自然さと服の構造を、往復しながら詰める。
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SELECT
候補から落とす。基準は表情の強さ・柄の情報量・卓に並べたときの見え方の3つ。
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INTEGRATE
白背景で書き出してゲームへ。立ち絵・席アイコン・掛け声が同じキーで紐づく。
CASE 01
描き足して、手で描いて指示を返す
左が、AIの出力に自分で衣装を描き足した段階です。立ち襟・結び紐・袖の柄はここで足しています。 ただしこの時点では腰に切り替えが入っていて、上下が別の服に見えます。 目も赤く、笑っていて、卓に4人並べたときに主張が強すぎました。
右が完成版です。立ち襟から裾まで一続きのチャイナドレスに構造を整理し、 結び紐を3つ並べて正面に軸を通しました。目は茶色へ、表情は落ち着いた方向へ。 装飾的だった背景も、切り抜いて使う前提で白に落としています。
CASE 02
AIが苦手なところは、自分で描いて渡す
こちらは狙いが違います。牌を持った手を、腕を手前に突き出した遠近で見せたかったのです。 手と短縮遠近は生成がいちばん苦手にする組み合わせで、何度出しても指の数が合いません。 そこで手はAIに出させず、自分で描いたのが左です。
ただし描き込んではいません。細かく描こうと思えば描けますが、 そこに時間をかけても出力は良くならないので、 形と角度が伝わる最小限の手数で止めています。 左の手が粗いのは失敗ではなく、渡す下絵として必要十分な情報量に絞った結果です。
右が完成版です。渡した手のベースの上に質感を乗せ、衣装の柄を桜へ整理しました。 牌が画面のいちばん手前に来る構図だけは最後まで変えていません。
IN GAME
ゲームの中での使われ方
キャラはゲーム内の3か所に出ます。ホームとプロフィールの立ち絵、対局中の席アイコン、 和了結果と順位画面の立ち絵です。席アイコンは実寸で数十pxまで縮むので、 髪の色とシルエットだけで見分けが付くよう、青と白で振り分けました。
掛け声もキャラごとに用意しました。ポン・チー・カン・リーチ・ロン・ツモなど、 2人ぶんで26本を irodori-tts で作っています。 絵と声は同じキーで引くので、片方だけ差し替えると 「絵はレイレイ・声はリンリン」になります。分けずに1か所で持たせているのはそのためです。
RETROSPECTIVE
振り返り・工夫した点
AI ALONE DOESN'T FINISH IT
出てきたものをそのまま採用した絵は1枚もありません。 最後の1枚もAIのレンダリングではありますが、その入力には自分で描いた衣装と、 手で描いた修正指示が入っています。 速さが要るところにAIを使い、決めるところは自分で描く——という分担にしました。
STRUCTURE BEFORE DECORATION
最初に直したのは柄ではなく服の構造でした。 腰の切り替えを外して一続きにし、結び紐を3つ並べて正面に軸を通します。柄を増やすのはその後です。 順番を逆にすると、崩れた構造の上に装飾が乗って直せなくなります。
DRAW WHAT THE MODEL CAN'T
手は生成がいちばん苦手にするところなので、出させずに自分で描いて渡しました。 ただし描き込みません。下絵に要るのは完成度ではなく形と角度が伝わるだけの情報量で、 そこを超えて描き込んでも出力は良くなりません。 どこまで描けば足りるかの見極めが、いちばん時間を節約した判断でした。
DRAWN TO BE SHRUNK
卓の上では席アイコンまで縮みます。だから最終判断は原寸ではなく縮めた状態で見て決めました。 髪の色とシルエットで見分けが付くかどうかが、表情の良し悪しより先に来ます。
RELATED
このキャラが動くところ
ここで作ったキャラは、オンライン麻雀「透明麻雀」で実際に動いています。 公開版は最初に開くときだけ起動に30〜60秒かかります。